洗面所や浴室、キッチンの排水溝から嫌な臭いがすることがあります。

臭いには原因があり、しっかり対策をすることで臭いを軽減することが出来ます。

場所によって、使う道具や方法、タイミングが違います。

ですので、まずは臭いのもととなる場所を知り、その対策をしっかりとりましょう。

排水口・排水溝が臭いっ!雑菌やカビの増殖が原因の場合の対策

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シンク下のキャビネットを開けた時に、カビや雑巾のような臭いがするなら、雑菌やカビの増殖が原因の可能性が高いです。

その理由は、

  • 拭き残った調理器具の水滴
  • シンク下の湿気
  • シンク下に物を詰め込みすぎ
  • 寒い季節に温かいお湯を流すことにより、配管内とキャビネット内の温度差によって生じた結露

です。

確認方法は、シンク下の収納物をすべて取り出して、カビが生えていないかをチェックします。

カビが生えていた場合の対策は、

【黒カビ以外】消毒用エタノールで拭き上げる
【黒カビ】ハイターなどの塩素系漂白剤で拭き上げる

です。

カビが生えていたら、汚れが取れるうえに殺菌作用がある、消毒用エタノールで拭き上げましょう。

シンク下は調理器具などを収納していることが多いので、身体に害がない天然成分の消毒用エタノールが最適です。

しかし、黒カビによって色素沈着している場合は、塩素系漂白剤を使用します。

塩素系漂白剤を使用したあとは、液剤が残らないように、しっかり拭くことが大事です。

排水口・排水溝が臭いっ!場合の対策【黒カビ以外のカビ】

カビに効果のある、濃度80%前後の消毒用エタノールを使用することです。

事前準備が必要です。

  1. 手袋をする
  2. マスクをする
  3. シンク下に収納しているものを全部出す

事前準備のポイントは、マスクをすることです。

カビを吸い込むと、アレルギーなどの健康被害を引き起こす可能性があります。

DIYの手順のポイントは、カビを残さないことです。

キャビネット内のカビを拭き上げたら、収納していたものにもカビが生えていないか確認しましょう。

もしカビが生えたものが見つかったら、廃棄したり、消毒用エタノールで除菌してから戻すようにします。

必要な道具は次の通りです。

  • 濃度80%前後の消毒用エタノール
  • キッチンペーパーや雑巾
  • マスク
  • 掃除用手袋

排水口・排水溝が臭いっ!場合の対策【黒カビ】

シンク下の床材や壁材を傷めないように、ハイターなどの塩素系漂白剤を薄めて仕様することです。

購入してから3ヶ月以上たったものであれば、塩素が飛んでいる可能性があるので、濃い目に溶液を作りましょう。

次の準備をしてください。

  1. 手袋をする
  2. マスクをする
  3. シンク下に収納しているものを全部出す

事前準備のポイントは、塩素系漂白剤は直接触れると肌荒れなどを引き起こすので、必ず手袋をすることです。

また、吸い込んでしまうと、呼吸器系の障害を起こす可能性があるので、マスクの着用をおすすめします。

DIYのポイントは、塩素系漂白剤を単独で使用することです。

塩素系漂白剤は、酸性タイプの洗剤と一緒に使用すると、塩素ガスが発生します。

また、アルコールと混ざっても有毒なガスを発生させるので、気をつけましょう。

必要な道具は次の通りです。

  • ハイターなどの塩素系漂白剤
  • 溶液を作るスプレーボトル
  • キッチンペーパーや雑巾(溶液用と拭き上げ用)
  • 掃除用手袋
  • マスク

排水口・排水溝が臭いっ!排水管内の汚れが原因の場合の対策

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キッチンの排水口から嫌な臭いがしているときは、排水管内の汚れやつまりが原因の可能性が高いです。
その理由は、排水口に流れた食材カスや洗剤カス、油などの蓄積です。

確認方法は、次の通りです。

  • ゴミ受けを掃除して、臭いが改善するか
  • 水の流れがスムーズか
  • 水を流したときに変な音がしないか

をチェックします。

この場合の対策は、次の通りです。

  • パイプクリーナーや、パイプ内洗浄タブレットを使用
  • 重曹・クエン酸を使用
  • ラバーカップを使用
  • ワイヤーブラシを使用

軽いつまりであれば、重曹とクエン酸で発砲させて汚れを取ります。

パイプクリーナーやパイプ内洗浄タブレットも有効です。

完全につまっている場合は、ラバーカップやワイヤーブラシを利用してつまりを取り除きます。

対策①パイプクリーナー、パイプ内洗浄タブレット

先にぬるま湯を流し入れてから、パイプクリーナーや、パイプ内洗浄タブレットを使用すると効果的というところです。

流し入れてから、一定時間放置しておきましょう。

事前準備が必要です。

  • ゴミ受けの掃除
  • 45度~50度ぐらいのお湯の準備

事前準備のポイントは、お湯を45度~50度ぐらいの温度にすることです。

排水口に熱湯を流すと、排水管を傷めることになります。

DIYのポイントは、放置時間をあまり長くしないということです。

せっかく溶けた汚れが再び固まって、排水管のつまりが解消しない場合があるので気をつけましょう。

必要な道具は次の通りです。

  • パイプクリーナー、またはパイプ内洗浄タブレット
  • 掃除用手袋

対策②重曹・クエン酸

固まりやすい重曹は、振りかける前に砕いてから使用するというところです。

また、発砲してから放置することで、汚れが浮き上がり落としやすくなります。

事前準備が必要です。

  • ゴミ受けのゴミを掃除する
  • 45度~50度のお湯1カップにクエン酸小さじ2を溶いておく

事前準備のポイントは、45度~50度ぐらいのお湯を準備することです。

DIYのポイントは、重曹とクエン酸の量をケチらないことです。

十分な量を振りかけないと効果が半減します。

必要な道具は次の通りです。

  • 重曹
  • クエン酸
  • 掃除用手袋
  • スポンジ
  • 歯ブラシ

対策③ラバーカップ

洗面所や業務用シンクには、オーバーフロウという穴が開いています。

そこから圧が逃げないように、手やテープなどでふさいでラバーカップを使用しましょう。

事前準備が必要です。

  • カップ部分が隠れるぐらいの水量に調整しておく
  • 排水口に適したサイズのラバーカップを準備しておく

事前準備のポイントは、ラバーカップのカップの部分が排水口を覆えるサイズを準備することです。

サイズが小さいと、しっかり圧がかかりません。

DIYの手順は次の通りです。

  1. 排水口にラバーカップのカップ部分をゆっくり押しつける
  2. 一気に引き抜く
  3. 改善させなければ、数回繰り返す

DIYの手順のポイントは、1度で改善されなくても数回繰り返していればつまりが解消することがあるというところです。

強弱をつけたりして、繰り返しやってみましょう。

必要な道具はラバーカップです。

対策④ワイヤーブラシ

数メートルある長いワイヤーブラシを使用すれば、奥の方のつまりまで届きます。

先がブラシに取り換え可能なので、汚れとつまりに対応可能です。

事前準備が必要です。

  • ゴミ受けを掃除して、外しておく
  • 椀トラップを外しておく

事前準備のポイントは、作業がしやすいように、ある程度ゴミなどを取り除いておくことです。

DIYのポイントは、ワイヤーがこれ以上進まなくなったと思っても、角度を変えたり、ワイヤーを回転させたりしてみることです。

排水管の形状によっては、カーブしていたりして、スムーズに進まないことがあります。

必要な道具は次の通りです。

  • ワイヤーブラシ
  • 掃除用手袋

排水口・排水溝が臭いっ!排水ホースと塩ビ管の間のすき間が原因の場合の対策

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シンク下から下水のような臭いが漂ってくる場合は、次のような理由で、排水ホースと塩ビ管の間のすき間が原因である可能性が高いです。

  • 防水キャップが取り付けられていない
  • 防水キャップの劣化、破損ですき間ができている

確認方法は、シンク下のキャビネット内をチェックしてください。

  • 床と配管の間にすき間がないか
  • 防水キャップの有無
  • 防水キャップが破損していないか

床と配管の間にすき間が開いていたり、防臭キャップが破損していたりする場合の対策は、次の通りです。

  • 新しい防臭キャップを購入して取り付ける
  • 床と配管の間のすき間をパテで埋める

防臭キャップは、床と配管の間のすき間から、虫が上がってきたり、臭いが上がってくるのを防いでくれます。

古い建物では、防臭キャップがついていない物件もあります。

ない場合は配管のサイズを測ってから、合うものをホームセンターで購入しましょう。

また、すき間自体をパテで埋めても効果は同じです。

対策①防臭キャップの取り付け

DIYする場合は次の動画が参考になります。

しっかり防臭キャップを取り付けるために、塩化ビニール用の接着剤で固定しているところです。

配管のサイズを測って、適したサイズを使用するようにしましょう。

事前準備が必要です。

  • 水漏れ対策に、床に雑巾を敷いておく
  • シンク下に収納しているものを全部出す

事前準備のポイントは、床が汚れてもいいように雑巾を引いておくことです。

排水管から排水ホースを引き出す際に、排水ホース内に溜まった汚水があふれ出ることがあります。

DIYのポイントは、サイズや形が適した防臭キャップを取り付けることです。

必要な道具は次の通りです。

  • 防臭キャップ
  • 塩化ビニール用の接着剤
  • 雑巾
  • 掃除用手袋
  • マスク

対策②床と配管の間をパテで埋める

パテで埋める箇所を事前に掃除して乾燥した状態で、埋めていくというところです。

すき間がないようにきっちり埋めましょう。

事前準備が必要です。

  • シンク下に収納しているものを全部出す
  • パテで埋める箇所を、掃除して乾燥させておく

事前準備のポイントは、パテで埋める箇所を、きれいにして乾燥させておくことです。

汚れたままでは、その汚れからカビが生えたり、きれいにパテがつかなかったりということになりかねません。

DIYの手順は次の通りです。

  1. パテを手でちぎって、細長い形状にする
  2. すき間をぐるりと埋めていく
  3. 手で押して密着させる

DIYの手順のポイントは、固まらないタイプのパテを選ぶことです。

すき間を埋める用のパテは、固まるタイプと固まらないタイプがあります。

賃貸では特に、退去時にトラブルとならないよう、固まらないタイプおすすめです。

必要な道具はすき間用パテです。

排水口・排水溝が臭い原因がシンク下のキャビネットに収納しているものの場合

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配水管に異常がなく、カビも生えていなければ、シンク下のキャビネットに収納しているものからの臭いの可能性が高いです。

理由は、収納しているものからも臭いが発せられるからです。

確認方法は次の通りです。

  1. シンク下に収納しているものを全部出す
  2. シンク下に異常がないことを確認する

シンク下のキャビネットに収納しているものからの臭いの対策は、次の通りです。

  • 消臭剤、脱臭剤を置く
  • 重曹、茶がら、コーヒーかすを置く
  • 開封済みのものは、密閉瓶など臭いが漏れない容器に入れる

シンク下に様々なものを入れていると、それぞれから臭いが漏れだし、混ざり合います。

そして、空気の通りが悪いシンク下に、混ざった臭いが染みつきます。

対策①消臭剤や脱臭剤を置く

消臭剤、芳香剤、脱臭剤といった臭い取りを使い分けることです。

シンク下は食品も収納するので、芳香剤は合いません。

消臭剤や脱臭剤を使いましょう。

事前準備は特に必要ありません。

購入したものをシンク下、キャビネット内に置いてください。

DIYのポイントは、キャビネット内を換気してから、消臭剤や脱臭剤を置くことです。

換気して空気を入れ替えることで、消臭剤や脱臭剤の効きをよくします。

必要な道具は消臭剤や脱臭剤です。

対策②重曹や茶がら、コーヒーかすを置く

茶がらやコーヒーかすを乾燥させて使うと長持ちするというところです。

事前準備は次の通りです。

  • 使用後の茶がらはフライパンで炒るか、天日干しをする
  • コーヒーかすは電子レンジでチンしておく

事前準備のポイントは、コーヒーかすを電子レンジでチンすると、電子レンジ内の臭いもとれて一石二鳥という点です。

DIYのポイントは、フタが開いているため、こぼさないように隅に置いておくことです。

必要な道具は次の通りです。

  • 重曹
  • 茶がら
  • コーヒーかす
  • フライパン
  • 電子レンジ

対策③開封済みのものは、密閉瓶など臭いが漏れない容器に入れる

臭いが漏れないように、密閉できる保存容器を選ぶことです。

事前準備が必要です。

  • 保存容器の準備
  • 食材は、賞味期限を確認しておく

事前準備のポイントは、保存容器の大きさ、形などを収納しているものと照らし合わせて準備することです。

DIYの手順は次の通りです。

  1. シンク下に収納しているものを全部出す
  2. 臭いが出るものを、容器に入れる
  3. 食品は、賞味期限を容器に書いておく

DIYの手順のポイントは、食品の賞味期限を容器に書いておくことです。
あとで使うときに便利なので、容器に入れるときに、賞味期限をマスキングテープなどで記しておきましょう。

必要な道具は次の通りです。

  • 各種、保存容器
  • マスキングテープ

排水溝・排水口が臭いのは嫌!今後はメンテナンスを続けて掃除を楽にしよう。

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【毎日~2日ごと】

  • ゴミ受けや排水口に溜まったゴミは、毎日または2日に1回ぐらいは定期的に取り除く
  • 臭いのこもりやすい場所、湿気が多い場所は、気づいたときに換気する

【2週間に1回】

  • 排水口部分を重曹とクエン酸でナチュラルクリーニングする

【1か月に1回】

  • 排水管内は、パイプクリーナーやパイプ内洗浄タブレットで掃除

【掃除が楽になるアイテム】

  • 排水口のゴミ受けやヘアキャッチャーに、水切りネットや100均などに売っている専用の網を取り付ける
  • 雑菌の繁殖を防止するため、アルミホイルをボール状にして排水口のフィルターに入れておく

【賃貸アパートやマンション編】排水溝が臭い場合の対処法は?

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各排水管の汚れであれば、DIYで掃除可能です。

掃除をしても臭いが解消されない場合は、配管や下水につながる箇所での破損などの可能性があります。

この場合は、管理会社へ連絡してください。

配管部分での劣化による破損なら、住宅の構造上の問題なので、無償で修理、取り換えがしてもらえることもあります。

しかし、自分の過失やメンテナンス不足であれば、修理料金が発生することが考えられます。

「一戸建てとの違い」ですが、マンション・アパートと一戸建てでは、排水システムの構造が違います。

一戸建ては建物に高さがなく、排水管が比較的緩やかに敷かれているので、緩やかに下水へ合流します。

賃貸マンション・アパートは縦管と呼ばれる各部屋の排水をまとめる配管が垂直に設置されているので、勢いよく排水されます。

この違いにより、勢いがある賃貸マンション・アパートの方が汚れがつきにくく、つまりにくいです。

排水溝・排水口が臭い!ニオイが消えないなら、プロに依頼しよう!

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排水管の掃除をプロにお願いすると、一戸建てなのかマンションやアパートなのかによって料金が変わってきます。

また、業者によっても料金の幅が広いです。

排水管の高圧洗浄料金は、排水管の長さによって変わることが多いため、高層階では低層階より比較的料金が高額になります。

業者によっては、一戸建てまるごとの排水管洗浄を、基本料金25,000円で行うサービスもあります。

1カ所お願いするなら、家じゅうの排水管をきれいにしてもらえるのでお得です。

依頼先の選び方は次の通りです。

依頼先の選び方

  • 水道局指定の水道修理業者である
  • 数社に見積もりを取ったうえで、妥当な料金である
  • 補償やアフターフォローがしっかりしている
  • 事前説明をしっかりしてくれる
  • 口コミや評価が良い

見積もりがあまりに安すぎる業者はやめておきましょう。

あとで追加料金を請求されたり、関係のない箇所まで修理していたりとトラブルが起きかねません。
知らない業者が不安であれば、CMをやっている大手の業者が安心です。

また、街の小さな水道屋さんでも、近所の口コミが良ければ信用できます。

悪質な業者につかまらないように、事前リサーチをしっかり行いましょう。